みんな、RABBIT & STEELを遊ばないか?
Slay the Spireのオタクであるという事はつまり、ローグライクのオタク。
ならば2024年にリリースが予定されている、今最も楽しみにしているローグライクゲームを一本紹介させて欲しい。
全ての画像がSteamページや作者本人による紹介記事からの引用なのは許して下さい。
どんなゲーム?
レイドバトル風協力型ローグライクアクション(Steamページより)
可愛らしいウサ耳のキャラクターを操作し、戦利品を集めながら仲間と共にボスラッシュ形式のステージを攻略していく作品だ。
レイドバトルと言うと様々なMMORPGが思い浮かばれるが、作者はFF14のようなゲーム性を想定しているとの事。
現時点で公開されているプレイヤークラスは5種類。更に増える予定らしい。
各クラスはプライマリ、セカンダリ、スペシャル、ディフェンシブの4つから成るスキルセットを持ち、それぞれのスキルが相互に作用し合う事でクラスを特徴付けている。スキルによって有効な効果範囲が異なる為、敵の攻撃を掻い潜り、シチュエーションに応じた最適なスキル回しで如何に高いDPSを叩き出すかが攻略の鍵となるようだ。
どのような所がローグライク?
冒険の最中にランダムで獲得する戦利品アイテム
4つのスキルの内1つを強化したり、変化させたりするものだ。冒険の度、クラスの運用に幅を持たせてくれるだろう。
各プレイヤーは提示された択の中から1つ、気に入ったアイテムを1つ選んで獲得する。が、もし1つのアイテムに複数のプレイヤーが殺到した場合。誰がアイテムを手にするかは、ダイスロールに委ねられる事となる。
譲り合うか、思い切ってダイス勝負を挑むか。マルチプレイならではの駆け引きを楽しめそうだ。
店では稼いだゴールドでアイテムやポーションを買う事も出来る。このショップ画面でアイテムの奪い合いは起こらないようなので安心して欲しい。
冒険の度に顔ぶれが変わるボス達
この辺りもSlay the Spireを始めとしたローグライクと同様。
RABBIT and STEELでも様々なボス達が個性的なギミックを携え、プレイヤーを待ち受けている。
そして何よりマルチプレイであるという事そのもの
性格もプレイスタイルも異なるバラバラな4人が集えば一体何が起こるか、誰も予想する事は出来ないだろう。プレイヤー達は如何なるハプニングに曝されようとも、連携して乗り越えなくてはならない。チームとしての状況対応力が常に求められるのである。
このカオティックなランダム性こそが、本作を何よりもローグライクたらしめる要素だと思っている。ローグライク×マルチプレイの意外な親和性については2023年覇権ゲーム『いっき団結』が既に実証している通りだ。言い過ぎか?
共闘する各個プレイヤーの練度が極まる程、ローグライクとしての面白さは薄まっていくかもしれない。しかし抜群のチームワークを発揮する最強の4人で最効率プレイを突き詰めてみるのも、それはそれでメチャクチャ楽しそうで、とてもワクワクしている。
TGSに行ってデモ版を遊んだ
先週末に開催された東京ゲームショウ2023で実際に遊んで来た。期待していた通り、メチャクチャ楽しい!!!!!
プレイヤー達を安全地帯に集合させたり、或いは互いに距離を取らせたり等といったチームワークを問われるギミックが満載で、「集まれ!集まれ!」「こっち来るんじゃねえ!」といった具合に見知らぬプレイヤー達とワイワイ盛り上がった。
戦闘終了時に各プレイヤーが与えた総ダメージ量が可視化される点も、仲間同士で競い合える要素としてアツくなれた。
デモ版で遊べたのは2ステージ目まで。Slay the Spireで言うと2Act分で、1ステージの長さは短めとはいえ中々ボリュームがある。最後には大ボスが待ち受けていて、遊び応えを感じられた。(2回挑戦して2回とも敗北)
なんと体験版が9月下旬に配信予定!!!
TGSで出展されたデモ版が、作者が帰宅次第すぐにでも配信予定のようだ。オンラインマルチプレイも出来るようなので早速皆で盛り上がろう!!!
前作Maiden & Spellもよろしく
対戦型弾幕シューティングゲーム。4年前のゲームだけど、現在でも偶に対戦会が開かれては盛り上がっている模様。
一人用モードも充実していて、弾幕STGとしての出来も演出も大変素晴らしい。
そしてBGMも最高!!!
ストアページのPV、マジで好き。
RABBIT and STEELでも、はがね氏の楽曲をとても楽しみにしています。
以上、何としてでも布教したいファンによる紹介記事でした。
【ネオーボーナス考察】ノーマル/レアレリック獲得のアドバンテージ
最近思っている事。
ネオーボーナスでレリックを貰う選択、もしかして我々が想像している以上に強力なのでは?
その考え方を説明する。メタい話になるのでSlay the Spireのプレイ感を損なわれる事が嫌な人は読まない方がいいです。
レリック排出のメカニズム
本題の前に、エリート報酬、宝箱入手、またはイベント等によってランダムに入手するレリックが排出される仕組みについておさらいしておく。
月一で開催されるSlay the Spire並走会の参加者にとっては当然の事だと思われるが、ゲーム中に出現するレリックはそのプレイを開始した時点で既に決まっている。詳しく言うと、シード値に基づいて各カテゴリ別に生成されるレリックテーブルから順に排出されるという仕組みが取られている。
例えば、以下のようなルート取り、獲得レリックで完走したプレイ。
(2023年8月並走会ディフェクト編 シード値:4KQ1J8Q3FZVPT)
ランダムで出現したレリックをレアリティ別・入手順に並べたテーブルが以下。
(実際にはボスレリックと店頭に並ぶレリックにもテーブルが存在するがここでは省略)
入手したタイミングと照らし合わせると、以下の通り。
マインドブルームのようなレリックのレアリティが確定している特殊な状況を除いて、通常時における各レアリティの抽選確率は50%/33%/17%。宝箱から出現するレリックの抽選確率は総合して49%/42%/9%。(海外Wikiより)
レリック獲得チャンスの度、抽選されたレアリティのテーブルから順番にレリックが排出されていく、という訳である。
ホントに?と思われた方は、Xの#slaythespire同一シード並走会タグを辿って参加者のリザルト画面を見比べてみよう。レアリティを跨いでレリックが入れ替わる場合はあるかもしれないが、同じレアリティ同士は必ず同じ順序で並んでいる筈だ。(もし入れ替わるケースがあったら教えて下さい。)
以上を踏まえて、本題に戻る。
ネオーボーナスでノーマルorレアレリック獲得を選択する事のアドバンテージとは何か。
いち早くレリックの恩恵を得て、スノーボールの足掛かりに出来る事。
勿論そう。しかし、もう1つ。
対応したレアリティのレリックテーブルを1個分先へ進める事が、実はプレイヤーの目に見えない所で多大な意味を持つのではないかと考えている。
ノーマルレリック獲得のメリット
基本的に入手タイミングが早ければ早い程、そのレリックから得られる恩恵は大きい。それだけ長い期間、冒険を共にする為。
特に入手タイミングの早さこそが活躍のキモとなるノーマルレリックに関して、ゲーム進行度に着目して評価してみる。
ポイントはざっくりと2点。
・序盤に貰ったら嬉しい?(横軸)
・終盤に貰ったら嬉しい?(縦軸)
ささやかだが単純な戦力増強効果を発揮するカテゴリと、戦闘には直接関与しないものの盤外で地味に効果をもたらすカテゴリ、大きく2種類に分けられる。どちらも、ゲーム序盤に入手してこそ価値が高い反面、終盤へ進行する程価値が低くなっていく傾向が強い。
この傾向に、特にピッタリ当てはまるレリックを2つ紹介する。
最強。このレリックを早期に入手する為にネオボでノーマルレリック獲得を選択するまである。
相性の良いカードと組み合わせる事で道中の雑魚やエリートを薙ぎ倒していけるので、フロントロード火力を絞ってボス戦を想定したデッキ構築を早める事が出来る。
- ザ・ブーツ
序盤に出ても正直そこまで嬉しいレリックではないが、相性の良いカードが各キャラに一部存在するのは事実。特に、猛撃とは絶大なシナジーがある。
問題は、①シナジーが有用なゲーム序盤に、②ザ・ブーツを所持していて、③シナジー先のカードが提示されるという3つの条件が重なってやっと成立するという事。特に①が難しく、タイミングの問題で活躍の場を奪われる事が多い悲しいレリック。
結局、冒険の先で入手するレリックを予測する事は不可能な上、テーブルを1個進めた所で一番後ろにまた新たなノーマルレリックが現れるので、そこに大した意味は無いのかもしれない。
しかし仮にネオーボーナスでノーマルレリック獲得の選択肢が提示された場合。
赤べこのようなレリックがプールに多数存在している以上、その排出順を少しでも早める事は選択理由として十分だと思っている。
赤べこは強い。
レアレリック獲得のメリット
同様の価値基準で評価する。
レアレリックはそれぞれユニークかつ強力な効果を持ち、終盤に引いた時のハズレが圧倒的に少ない。とはいえ早期に入手する事でデッキの方向性を決定付けてくれる物が多いので、なるべく早く入手しておくに越したことはない点はノーマルレリックと変わらない。
そして、レアレリックは大変希少である。クリアに行き着いたシードでも、平均的な入手数は体感1~2個程度だ。1個も出ない、なんて事も割とある。(実際に上の並走会シードではAct3イベントの確定枠以外で1個も出ていない。)
希少なレアレリックをゲーム開始時点に確定枠で入手する意義は大きい。
敢えてテーブルに因んだ話をすると、数少ないハズレ枠(標本サンプル、ジンジャー等)を引いた所で選択を後悔しなくてもいい。いずれ入手するタイミングでどのみち希少なレア枠を潰される事になっていた筈なのだから。
趣の無い言い方になってしまうが、ハズレを恐れる必要が無いという事だ。ただしハズレ枠を引いた場合、ネオボの意義である最序盤のアドを取れていない点には注意して方針を決定しよう。
終わり
オカルトチックな理論になってしまったが、そういう考え方もあるんだぁ程度に思って貰えると嬉しい。
反響化ってカード、弱くね?
いやまさかそんな筈が。私が去年作ったリストでは堂々とTier Sの左端、つまり最強カードに認定した1枚だ。
私の過去3か月、23戦における各ディフェクトレアカードがデッキに含まれていた回数&勝率
(参考:Spire Stars様)
本当に弱いかも...。
反響化の強いところ
このカードがデッキにとって必要不可欠な機能を果たすシチュエーションを考えてみる。スネッコは無視。
①. パワーカードの効果量を倍化、スケーリングの天井を底上げ。
最も一般的な使用用途がこれ。しかし対象としたいカードを引くよりも先に3エナジー払って反響化をプレイするというのは中々ハードルが高く、デッキ底近くに埋まっていた場合に破綻する。検索やピラミッドのサポートがあってようやく成立する戦術に思える。
反響化無しではスケールが足らない!といって取らざるを得ない状況が全く無いとは言えない。が、反響化への依存度が高いデッキパワーでAct4に辿り着いた不完全なデッキはドロー運次第で矛盾or心臓戦の2,3ターン目にコロッと逝く。対策は必須。
②. ダメージorブロックカード、ドローソース等の出力を倍化。
切断で殴ったり、氷河や強化ボディで守ったり。過剰に生み出したブロックをカリパスで保持出来たりすると宇宙。オーブスケールが不十分でも、数字の出力値で競い勝つプランを可能にしてくれる、かもしれない。
③. 幻姿の持続ターン数を延長する。
最も強力な使い道の1つ。心臓の1周期分の攻撃を幻姿1枚でやり過ごせる。反響化をプレイする際の隙をカバーする事もでき、相性は抜群。
④. 遺伝的アルゴリズムを育てる。
心臓戦の2,3ターン目では脆弱込みで67点を受ける必要がある事を考えると、ブロック値は高ければ高い程安心出来る。幻姿と同じく、終盤戦では反響化の隙をこのカード自体が埋めてくれる。
⑤. 自己修復の回復量を2倍に。
継戦能力を上げる。高いHPを維持する事でより多く雑魚・エリートを踏んでカードやレリックを集められるし、休憩マスではカード強化に専念出来る。勝利を目指すにあたっては、この積み重ねが着実にプラスに働く。
このように、反響化というカード自体はシナジー先が豊富で、ディフェクトの勝ち筋を支える強力な1枚である事は確かだ。しかし最近ディフェクトをプレイしていると、提示された反響化を嬉々として拾う状況がめっきり減った気がしている。
3エナ払っておいて効果を発揮するのは次ターン以降、しかも1ターンに1枚ずつ。悪魔化等と同じく遅過ぎるので、Act1ボス報酬で気軽にピックしてAct2道中で抱えるにはリスキーだと感じる。その分リターンは破格なのだが。
反響化を必要としないディフェクト
ディフェクトを扱う上で私の最近のトレンドは、潤沢なドローソースとエナジーでデッキ内のパワーを早々に使い切り、以降はデッキとオーブスロットをグルグル回しながら毎ターン大量のダメージとブロックを出力し続けるデッキを目指す事。リサイクル、メテオストライクや融合が絡むと無限ループも視野に入る。上の画像にも示されている通り、メテオストライクはピック数及び勝率において優れた戦績を記録しており、この戦略の再現性の高さ、ハマった時の強力さを表している。
このようなデッキの利点は、オーブに因んだパワーカードを左程必要としない所だ。コンデンサ1枚とデフラグ1~2枚or認知偏向1枚、このくらいがあれば体感は十分。キーカードとなる冷静沈着+とコンパイルドライバーはコモンな為入手が容易で、特定のアンコモンカードを沢山拾い集める必要が無く、確実性がある。当然セットアップが完了するのも早い。
このような勝ち筋を目指すデッキにおいて、反響化は重要になり得ない。このカードに3エナを割くくらいなら冷静沈着+やスキムでデッキを回したいし、メテオストライクや融合を使って次のターンに強い動きをする下準備もしたい。
しかしながら、この戦略をなるべく実践している私の過去3か月の勝率は56%で、完全とは言えない。デッキが上手い具合に回らなかったり、デッキの圧縮スピードが遅かったりして心臓に叩き潰される事も何度かあった。(それらで反響化が提示されて敢えて見送る選択をした、という訳では無いが)
いくら理想論を語った所でそう上手くいかないのがSlay the Spireというゲームなんだよな。結局の所私が反響化を扱えていないだけなので、状況に応じてもっと幅広い戦略を取れるようになりたいと思った。
反響化が輝く場面をおさらいしつつ、しかしディフェクトはこのカードを全く不要とする戦略を取る事も可能だという事を言いたかった、そんな記事です。
自分はLifecoach氏やXecnar氏のディフェクトをあまり見ていないので分からないが、彼らの反響化ピック率が高く、その多くで勝利に必要不可欠なパフォーマンスを発揮していたというなら教えて頂きたい。泣いて土下座してから録画を漁りに行きます。
ディフェクト最重要カード「寒気+」について
最近、個人的にディフェクトで最もホットなカード、寒気の話。
何が強い!?
・初手にフロストオーブを複数展開し、被ダメージを軽減する
スケールが完了するまでの防御面で苦労するディフェクトにとってこれが超重要。特に道中の戦闘で、寒気+を持っているかいないかで安定度がグッと変わる。
予めフロストを浮かべておく事で、認知偏向やデフラグ、消尽といった被ダメを覚悟してでも使いたい集中バフが即座にブロックに還元され、隙を晒しにくくなる。
オーブスロットがフロストで埋まった後は、ボールライトニングや冷静沈着等でフロストを押し出しているだけで勝手にブロックが生えてくる。ブロックに左程リソースを割く事無く、他にやりたい事が出来る。スレイバーズ戦で自暴自棄を撃ちたいのに被ダメも苦しい場面、誰しも経験があるだろう。
Slay the Spireで勝つ為に最も重要な事の一つは、集団戦が増えると共に敵の攻撃が一気に苛烈になるAct2で死なない事。これを防ぐ手段として最適なカード、寒気+はディフェクトにとって最重要カードと言ってもいいのではなかろうか。
特に後者の存在が大きい。核分裂というカードの超絶ぶっ壊れ性能については以前の記事にも書いた通り。
【Slay the Spire】全キャラ全カードTier List
【Slay the Spire】Jorbs氏は如何にしてA20H勝率80%を成し遂げたか
寒気+はそのポテンシャルを引き出すのに最も相性が良いカードだ。
初手でフロストオーブを生んでおく事でドロー枚数を増やし、スケール手段へ手早くアクセス出来るようになる。これもディフェクトにとっては嬉しい。
・機械学習+をデッキに加え易くなる
上記2点に比べるとやや弱めではあるが、確実に意識している事。ドロー枚数の多さ=取れる選択肢の広さ。寒気+と核分裂+の組み合わせ等によって初動の脆さをある程度緩和出来ているならば、長期戦で着実に仕事するこのカードを初手に引く負担は軽減される。
データを見てみる
私の過去3か月、ディフェクト20ラン中のカード別勝率。サンプル数の少なさには目を瞑って欲しい。
SpireStars様にはいつも大変お世話になっています。
ゲーム終了時点(勝敗問わず)でデッキに含まれていた回数が多いディフェクトのアンコモンカード上位10枚と、それらの勝率。自己修復とかいうカード強くねぇ?
ゲーム終了時点(勝敗問わず)でデッキに含まれていた回数が多いUG済みのアンコモンカード上位10枚。
Act1のカード報酬画面でピック数が多い順にソート。
恐らくこちらは店で購入したり変化から入手したカードをカウントしておらず、一方でActを跨いでピックしたカードを重複してカウントしている。1,2枚目と数が一致しないのはこの為。
このようなカード別勝率は、ゲーム序盤にピックされるカード程低く、ゲーム終盤にピックされるカード程高く出やすい傾向にある。しかし寒気はAct1で最もピック数が多いアンコモンカードにも関わらず100%という異例の勝率を叩き出している。
上でも述べた通り寒気はAct2で最も輝くカードなので、Act1で予め確保しておき、既にAct1突破の目途が立っていればボス戦前にUGを済ませておく事が多い。UGで天賦が付くという点がミソで、このカードの存在意義と言っても過言では無い。
与えられる課題に対し順々に解答を用意していくというのがSlay the Spire攻略における基本方針であるが、
・Act1で寒気をピック&UGしてAct2に備える。
⇒Act2で体力に余裕を持って雑魚とエリートを狩りつつ、終盤戦で勝つ為のパーツを揃える。
これがクリアへの一番の近道だと私は考えている。
【Slay the Spire】Jorbs氏は如何にしてA20H勝率80%を成し遂げたか
世界が誇るSlay the SpireプレイヤーのJorbs氏(@JoINrbs)がRedditに投稿した記事だ。彼は一ヵ月の期間、Twitchで配信しながら全4キャラクターをローテーションしつつアセンション20心臓撃破(以下A20H)を目指すチャレンジにて48勝12敗(勝率80%)を達成した。A20Hに挑み続ける上位プレイヤー達のスキルレベルが年々上昇し続けているこのゲームだが、トッププレイヤーもこの域にまで到達したか...と思わずドン引きしてしまうような凄まじい記録だ。彼にしては珍しく各キャラのカードTier Listなるものを公表しており(曰く論争を巻き起こしたかったらしい)、大変興味深く感じた。現行のゲームバランスに関する彼の考えやSlay the Spireへ臨む姿勢に因んだ箇所を重点的に訳していく。
(よって記事の前半の一部は省略。ゲームの楽しみ方は人それぞれでいいと私は思います。)
読みやすさとかはあまり考えていない。
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まえがき
2.Xパッチがリリースされてからおよそ2年間、現行のゲームバランスに慣れたプレイヤー達は凄まじい勢いで上達を続けている。2.Xは全体的にプレイヤー側に有利な強化点(ポーション、カード、レリック、ボスレリックのプール)が目立つ。この結果、正しいゲームプレイというものが単調で直線的に感じるようになった。
もし一つの戦術がボスグレムリン、スレイバーズ、レプトマンサー等を倒す事が出来る程に強力な場合、基本的にそれ以外に工夫を凝らした解答を探し求める必要が左程無い。2.Xの特徴を述べるとするなら、クールな対策カードを減らしつつ、ただ1つの強力な戦法を何度も繰り返すだけだ。刺創の本を倒す為だけにまきびしをピックするアイデアは、現Slay the Spire史においては馬鹿馬鹿しいとさえ思われる。たとえそれが刺創の本を倒す為だけに存在しているようなカードでも、だ。最近は電気力学を差し置いて検索や核分裂といったカードを選択する事もしばしばある。スレイバーズやレプトマンサーのような戦闘は、それまでにデッキに加えた雑多なカードを、より手早く迅速にプレイする能力がデッキに備わるだけでいとも簡単に突破が可能だからだ。
このような戦略空間における最大の不満は、”戦法が単調で直線的ならば、複雑な方法を試みてゲーム打破を目指すよりもミスプレイが起きにくくなる”という事。この為、どのようなプレイングが実際正しいのかを感覚的に理解する事は難しい。
以前は大体のキャラクターでデッキ枚数を絞るよりも30~35枚の複雑なデッキの方が明らかに優れていると感じられる場合が殆どだった。しかし、昨今はそうとも言い切れず、20枚前後に収まった薄いデッキの方がより優れたパフォーマンスを発揮する傾向にある。少なくとも人類最強プレイヤーがデッキを扱うならば。
とはいえ、その人類最強よりも更に上手いプレイヤーが扱うとしたら、複雑なデッキの方が優れている可能性を感じる位には僅差であろうと考えている。このような戦略空間において、短期的により多く勝つ為には薄いデッキの扱い方を学ぶ事に重点を置くべきであるとはっきり言える一方、このゲームで長期的に上達したいと考える時、果たしてそれが正しい選択かは不明である。
以上が、私が普段あまり勝率を気にしない理由の一つである。もし私が、現時点では他方よりも明らかに勝率が約5%低くなる戦略でプレイしていて、しかし2000時間の洗練と慎重なプレイにより、将来的に0.5%より多く勝てると見込んでいるならば、個人的には2000時間を捧げたいと考えている。実際にそれで勝率が追いつく事が叶わないと判明しても後悔はしない、それを突き止める事にこそ価値があるのだから。(中略)
薄いデッキは愚かな死を遂げる事が多い。序~中盤を越える為のカードを軽視した結果、Act2道中で1ターン目に20点喰らい、それが3回ほど続いて体力を全て失う。或いはキーカードを見つけられず、最低限の解答を準備しないままAct3で歯が立たず力尽きる。このような死に方をした時、プレイヤーは自分が犯した間違いに気付く事は難しい。ただ欲しいカードに巡り合えなかっただけ、と感じてしまうから。
一方で複雑なデッキの死因は、ドロー順のランダム性を十分に緩和出来なかった場合に多い。(例えばレプトマンサー戦で重要なカードがデッキの底に眠っていた時!でも対策のポーションを用意していたり、適切にプレイしてそのカードを引くまで上手く凌ぐ事が出来れば乗り越える事は可能だ。)或いは...その...ミスプレイとか。過去60戦の最中、比較的薄いデッキで私が犯したミスプレイを記録した所、明確に敗因へと繋がったと言えるものは1つだけだった。より厚いデッキを組もうとする時、その複雑さは遥かに増すので、リシャッフルを見誤る等といった細かなミスによる敗北はずっと増える事だろう。
という訳で、以上。(中略)
より数多く勝つ為のアドバイス
1. 戦闘を振り返って、その中で被ダメ量を減らす方法がなかったか模索してみよう。
戦闘の模様を紙やスプレッドシート等に記録するとよし。上手く適切にプレイするだけできっと各Actで20HP以上は守れるはず。そして、様々な戦闘で自分のデッキがどのように機能するかをじっくりと考える習慣が身に付けば、デッキ構築の段階で犯している間違いにも気付き始めるでしょう。(待てよ...このカードはここでは本当に良い/悪い、もしこれがよく起こりがちなら、もっと頻繁に/少なめにピックすべきかもしれないぞ!)
2. 現在あなたのデッキの脅威となり得る敵を想像し、それが目先に存在するものと仮定して決断を下そう。
✖「”筋力”デッキを組もう」「”爪”デッキを組もう」
〇「今のデッキはセントリーズやラガヴーリンに弱いから、それらに有効なこのカードを取るべきだろう」
上達する程、このプロセスが及ぶ範囲は先へ先へと拡大されていく。ゲームから次々に提示される問題を流動的にこなしながら、更に先の問題解決へスムーズに移行できるような解法を選び取る事が出来るようになっていく。
3. 色々な遊び方を試してみよう。
あるカードの組み合わせが問題解決に必要なピースにバッチリハマる時、滅茶苦茶気持ちイイし、やりがいを感じられる。このような実感一つ一つがあなたを強いプレイヤーへと成長させてくれる。
既に理解している事をそのままやれば勝てるという状況で、たとえ負けてしまったとしても、普段やらないような実験的な選択肢を取ってみてもいい。それはあなたが取る戦術の進化とあなた自身の上達に必要な事だ。
私の考えやゲームプレイに興味がある人に向けて、各キャラクターでアセンション0から20まで登る動画シリーズの投稿を開始したのでチェックしてみてね。
初心者向けStS解説動画としてはこの上無く完璧な内容。英語である事を除けば...
以下要点を簡潔に。
総合戦績(48勝-12敗):
アイアンクラッド(11勝-4敗):
アイアンクラッドのカードTier List。(愉快な事にクラッシュとなぎ払いの位置が何故か入れ替わってしまっている。)
アイアンクラッドの基本的な考え方で私が最近実践しているのは、高ダメージカードをほんの数枚デッキに入れたら、残り全てをドロー、エナジー補助、ブロックで埋める事だ。理想的なスタートは怒りとバトルトランスのような組み合わせで、余分なアタックカードを追加する必要が無くなりドローカードを集め始める布石になってくれる。
堕落は勿論とてつもなく強力カードだけど、提示される時は他のレアカードと競合している事が多い。闇の抱擁がアンコモンに含まれている事もあり堕落の代わりにセカンドウィンドや鬼火でデッキの廃棄を進める事も珍しく無く、それで十分事足りている。
廃棄が完了したデッキのダメージ出力は中々馬鹿にならない。ドロップキックやポンメルストライク&日時計の組み合わせで手軽に無限ループへ持ち込めるし、そこそこのブロックがあれば、弱体&血には血をでボス相手にも十分なダメージ量が出る。(1ターン中に血には血をを複数回撃つ事も容易い)
この戦術に寄与する他のカードを挙げるとするなら、ヘモキネシスやワイルドストライクは単体の敵、旋風刃や焼身(そして特記すべき、燃焼)は複数の敵に対して、それぞれ大量のダメージを与えられる点は注目に値する。
主な敗因は十分なドローを見つけられないか、Act1で質の良いダメージカードを拾えないか(質の悪いダメージカードを多く取らされ、ドロー不足へと至る)だった。スケール手段が全く見つからずに死んだ事も一度あったけどこれはとても珍しい事と感じる。アイアンクラッドは無限ループへ持ち込む事があまりにも簡単で、ドロップキック&技巧のような無限パーツさえ確保すればドローソースと効率の良い廃棄手段を集めるだけでいいからだ。
サイレント(14勝-1敗):
サイレントのカードTier List。
見る人を動揺させたいが為に死霊化を2nd Tierに配置している。勿論1st Tierが適切な位置ではあるが、最終的に不要になるシチュエーションも決して珍しく無い。
サイレントに関しては、ほぼ全てのダメージカードが強化された結果(その内何枚かは何度も)、皮肉な事にその多くが不要なカードと化してしまった。つまるところ、ピックに値するサイレントのダメージカードの選択肢が広がった一方で、個別のランではより少ない枚数をプレイするだけでも十分事足りるという事だ。これはある種のカードが全てバフされた時に起こり得る現象で、そのカードが行うべき仕事がより容易く成し遂げられる為、多くのカードを取る必要性が以前より薄まってしまった。
サイレントは2.0以前、個人的には最もバランスが取れているキャラクターだった。Act2のどこかで、ダメージ出力とブロックはもう十分だからアクロバットやバックフリップを取り始めても許されるぞ!と感じる瞬間。この変曲点は、アクロバットやイカサマを沢山プレイしてドローをぶん回す無限っぽいコンボ系デッキや、サイレントの優秀なパワーカードでスケールするデッキ(アクロバットやバックフリップにより手早くプレイ出来る恩恵がある)で勝利を目指すのに、正に絶妙なタイミングに位置していたのだ。
昨今はゲーム開始時点で特に何も考えずアクロバットをピックする。数か月前、提示されるアクロバットをほぼ全てピックしていた時期があったが、それで沢山勝てる事に気付いたので続ける事にした。サイレントのダメージカード、特にスニーキーストライクや腹裂きとアクロバットとの連携はAct1の全ての敵を粉砕するのに十分過ぎるほどで、他のダメージカードを追加するにしても1エナ12点、0エナ8点以上の優秀な打点は簡単に見つけられる。
アセンションの上限が15だったずっと昔の頃、全ての敵を1ターン目に倒さんとする気概でサイレントをプレイしていた時期があった。明らかに間違っていたとしてもそれはそれで楽しかったが、最近はそれが最高難易度をプレイする上で最適解のように感じている。奇妙な事だ。
展開が遅いデッキ(悪夢フットワーク+、等)で勝つ事もたまにはある。が、一般的にサイレントはパワーを手早く迅速にプレイするデッキに適しており(多くの素晴らしいパワーを持ち、初ターンに2枚追加ドローがある)、それを補助する為にアクロバットを取る事はさして問題にならない。カードドローとエナジー補助のバランスを合致させるには若干のニュアンスが要る。理想的な例は策士+2枚、アクロバット3枚、準備+1枚、みたいな。ドローが大量にあるのならセットアップ+、集中+(この場合反射もあると嬉しい)、先読み+でエナジーを生み出す事も可能だ。
サイレントについては以上、多分。
ディフェクト(9勝-6敗):
ディフェクトのカードTier List。
ディフェクトは当チャレンジで唯一下振れたと感じられたキャラクターだ。悲しきロボット。
上のリストは過去3年間私がどのようにディフェクトをプレイしているかを本質的に表している。この期間中、私はこのキャラクターの連勝記録(一時期はBlurやTerrenceとタイだったり)を保持し続けている筈だ。
ディフェクトが抱える重要な問題は、個人的には、核分裂が間違い無くSlay the Spire史上最も馬鹿げたカード(6エナ得て6枚ドロー?何なんだ一体?)である反面、これを上手く活用する為にはデッキがそれに寄せて構築されている必要があるという事だ。それなら...そのようにデッキを組んだら良いじゃん!
幸い、ディフェクトにはゲーム終盤で勝ち切るのに必要なスケール手段が豊富にある。カードプールの10%、そして幾つかのレリックがフロストオーブと集中に関係している。リサイクルを活用した無限ループもあるし、クリエイティブAIや反響化によるスケーリング、その他にも色々。よって、ゲーム前半からデッキの回転速度を重視した構築をし、後にコンデンサやループを加えるといった戦略が許されるのだ。幸いにも冷静沈着+やコンパイルドライバーのようなカードは序盤の戦闘であっても有用だし、ゲーム終盤は他のカードを引いて手早くスケーリングを展開する欲求に上手く合致している。
フロストオーブの展開において氷河が最重要、それ以上のカードは無い、というような口ぶりの人々が多数いるが、それは間違いだと思う。氷河は、スケーリングが展開される前は貧弱なブロック量、展開された後は過剰過ぎる程のブロックを生み、しかし氷河自体にはスケーリングを加速させる能力が無いという、奇妙な立ち位置にいる。遺伝的アルゴリズムは1~2ターン目に50以上のブロックを生むし、複数の冷静沈着で生成された大量のフロストオーブが以降をカバーしてくれるので、ブロック手段としてはこれらの方がより好ましい。決して氷河が悪いカードと言うつもりは無いが、もっと...例えば...足払いと同程度くらいに捉えるのが適切ではないか。
ディフェクトは恐らく唯一、Act1で十分なダメージを出すのに若干の困難を要するキャラクターだ。平凡なダメージカードを取らなければならない状況を認識し、爪やビーム一掃のようなカードを適切な枚数ピックする事は重要だ。ダメージポーションを購入するのにゴールドを費やしてもいいし、ストライクより防御を優先的に削除してもいい。何せアホみたいなスケールへ向かうのだから、序盤のロスはゲームの最中に十分取り戻す事が可能である。Act1エリートを避けてもいい(不本意だろうが、そうしなければならない事もある)し、ボスグレムリン戦で40点以上喰らっても必ずしも負けるとは限らない。
ディフェクトの大きな特徴は、レリックのサポートが無くてもカードプール内だけでゲーム内のあらゆる存在をスケールで圧倒する事が可能という点にある。自己修復を拾ったら、以降ほぼ全てのマスで戦闘をこなしながらカード報酬を拾い集めるのは正常で、理に適った戦略だ。
ウォッチャー(14勝-1敗):
ウォッチャーカードのTier List。
ウォッチャーは大変洗練されたmodキャラクターです。デベロッパーが彼女をゲームに追加したのは素晴らしい事だと思います。
ウォッチャーは私にとってパズルのように難解で、一体どうしたら彼女が死ぬのか分からない。上のリストに沿えば基本的にはAct2前半で不運にも力尽きるか、全てを粉砕して勝利するか、大体の二択だろう。(多分Act2で死ぬのが5%弱くらい、Act1死が1~2%、正しくプレイしてAct4死が1~2%、私レベルの人間のプレイではAct4が3~4%といったところだろうか)
何だかんだいって、ウォッチャーをプレイするのは結構楽しい。しかしまあ、彼女で取るべき選択肢は基本的に2つ。①防御を削除する。ダメージカードを2枚取る。ウォッチャーのほぼ全てのカードプールを無視する。80~85%程度勝つ。または、②Slay the Spireをちゃんとプレイする。実際は複雑なウォッチャーのカードプールと真摯に向き合う。世界レベルのプレイで~75%程度勝ち始め、彼女をマスターすればもしかしたら85%を越える勝率へ押し上げられるかもしれない。或いはほぼ全てのカードを無視した時以上の勝率を得る事は叶わないのかもしれない。それは誰にも分からない。
一時期ウォッチャーを本物のキャラクターであるかのように真剣にプレイしようとしたことがあり、それはある程度成功した。(20連勝を2回)しかし一方で、ボス戦で占術の判断を間違えたり、デッキのスケール能力と展開スピードを見誤ったりして何度も敗北したし、正直言って大変だ。今は大体決め打ちで無限ループをしている。たまにAct2で大変納得のいかない死に方をする事もあるが、それに目を瞑れば、ほぼ何も考えず1回50分程度の短い時間で沢山の勝利をもたらしてくれる。
おまけ:レリックTier List
(1st tierのタイトルはMTGネタ?)
(中略)
取った瞬間からすぐに仕事し始めるレリックはとても強い。カードをドローする、エナジーを生む、ブロックを生成する、ダメージを出す、それだけで単純に優秀。(ボスグレムリン戦を有利にしてくれる大体のレリックはTier A以上にある。その理屈だと砥石はもっと上に上げるべきかも、まあいいや)そうでないなら、多分そのレリックはあまり強くない。
ボスレリックは評価の差が分かれるが、主に言えるのは1.0以前の頃と比べてエナジー生成レリックの価値は大きく下がった。例えば2ターン目以内には戦闘が終わる(セットアップが全て済んで絶対に負けない状態を含むものと思われる)ようなデッキを組んでいる時、毎ターンエナジーを生む効果はほぼ意味を為さない。ランタンにデメリット効果が付いたもののように感じるシチュエーションは割と多い。
例外はプラズマオーブを生成するディフェクトの原子力電池。コンパイルドライバーや核分裂のドローが増える他、プラズマを解放する事で瞬間的にエナジーを生み出してくれる。
(終)
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終わりに
これを読んであなたは何を感じただろうか。私は、私自身のスキルレベルでは氏の理論に従ってプレイした所で到底真似出来ないと思った。約7,000時間(何時だったか本人が言っていた)と約1,600時間程度では、経験量の差があまりにも大き過ぎるからだ。Tier Listも所々突っ込みたくなるくらい、理解出来ない箇所が多い。(リスト自体は冒頭にも述べた通りJorbs氏がお遊び交じりで作ったものなので、誇張も多分に含まれていると思っている。鵜呑みはやめましょう。)
つまるところ、最強のSlay the Spireプレイヤーがこうと言った所で、全てのプレイヤーにとってもそうだという事は決して無い。人の数だけSlay the Spireはあるので、あくまで参考程度に留め、自分のプレイスタイルを大切に守って欲しい。
氷河は強い。それでいいじゃないか。
存在が抹消されたカード達
Slay the Spire昔話のお時間その②。
β時代、バランス調整の過程で、何らかの理由により存在が無かった事にされてしまったカードを紹介します。そんなカードがあったんだなあ、程度に思って貰えると幸いです。
当記事で扱うコンテンツに関わる全ての権利はMegacrit様に帰属します。
サイレント
Venomology
- コスト:1 種別:パワー レアリティ:レア
- ターン終了時、毒のスタックが1減少する代わりに1(3)増加する。
削除後、デザインを受け継いだ有毒ガスが実装される。カードアートは錬金術に引き継がれる事となった。
アプグレ後の効率は有毒ガスより高いものの、既に毒が付与されている事が前提なので使い難そう。アーティファクトを剥がす事も出来ない。有毒ガスはこれらの弱点を見事に克服している。
ディフェクト
Allocate
- コスト:1 種別:スキル レアリティ:アンコモン
- 集中を1(2)得る。筋力と敏捷を1失う。
現在の再構成の逆バージョン。完全体ディフェクトには筋力も敏捷も不要なので実質ノーリスク。強すぎた為か、ディフェクト実装直後のパッチで消尽と入れ換わる形で削除された。そりゃそうなる。
Blaster
コンパイルドライバーとの入れ替わりで削除された。文面からじゃ分かり難いが、エナジー生成はあちらと同様オーブ1種につきかと思われる。じゃないと強過ぎる...。
Flux Capacitor
- コスト:2(1) 種別:スキル レアリティ:アンコモン
- 生成しているオーブを全て取り除く。取り除いたオーブ1つにつき、プラズマを生成する。廃棄
面白い効果だが、使用ターンに晒してしまう隙が大きい。取り除くのではなくて解放なら全然使えそう。
Reprive
- コスト:2 種別:スキル レアリティ:アンコモン
- 対象が攻撃を予告していない場合、集中1(2)を得る。
弱点発見の亜種とも言えるが、2コスである点に目を瞑ってもこちらは断然使い難そう。攻撃しか行わない敵も多いので。
Axe Kick
- コスト:0 種別:アタック レアリティ:コモン
- 6(9)ダメージを与える。先頭のオーブを解放する。
シンプルな0コストアタック。取りたいシチュエーションが容易に想像出来る。ダメージ量が少し高過ぎるかな?って位で良さげなバランスに感じるが、何故削除されてしまったのだろうか。かかと落としを繰り出すディフェクト君を見てみたかった。
Impulse
- コスト:1(0) 種別:スキル レアリティ:アンコモン
- 全てのオーブの自動効果を発動させる。廃棄
オーブ周りのスケールがある程度済んでいなければ効果量がしょっぱい。
Nova
- コスト:1 種別:アタック レアリティ:レア
- この戦闘中に使用したパワーの数の3(4)倍に等しいダメージを敵全体に与える。
弱すぎた為削除されたらしい。そりゃそう。
Prime
- コスト:2(1) 種別:パワー レアリティ:レア
- オーブを生成する度、カードをドローする。
強過ぎて削除されるのも納得。
Undo
- コスト:1(0) 種別:スキル レアリティ:アンコモン
- 現在のHPを、前ターン終了時のHPと同じ値にする。廃棄
矛盾の2ターン目だろうが心臓の67ダメージだろうが、生き残りさえすれば帳消しに!そのままでは扱いが難しそうだが、ピラミッドで保持出来ると何も怖くなくなる。
ウォッチャー
Cleanse Evil
- コスト:X 種別:スキル レアリティ:アンコモン
- (アップグレードされた)スマイトをX枚手札に加える。
生成される各スマイトは実質2コストと考えると弱そう。
Path to Victory
- コスト:1(0) 種別:スキル レアリティ:アンコモン
- カードを1枚ドローする。ターン中、そのカードのコストを0にする。
勝利への道。廃棄しない荒廃。強過ぎたんだろうなあ。
Step and Strike
- コスト:3 種別:アタック レアリティ:アンコモン
- 8(10)ダメージを与える。8(10)ブロックを得る。このターンにスタンスを変更した回数分、コストが低下する。
各数値はアイアンウェーブ以上、ダッシュ以下といった所。
Metaphysics
- コスト:1 種別:スキル レアリティ:?
- (アップグレードされた)Casualityを山札に加える。
- Casuality:0コストスキル (保留)手札が一杯となるまでカードをドローする。廃棄
ひと手間挟んでデッキに走り書きを加える効果。このカード自体は廃棄されないらしいので悪用出来そう。
Flow State
- コスト:1 種別:スキル レアリティ:レア
- 平静時、憤怒スタンスに入る。憤怒時、平静スタンスに入る。廃棄(廃棄を削除)
レアの割には地味だが、猪突猛進型の圧縮ウォッチャーで柔軟に活躍しそう。スタンス無しor神聖の時に使えない点は大きなデメリット。
Unraveling
- コスト:2(1) 種別:スキル レアリティ:レア
- 手札のカードを左から右の順番に使用する。廃棄
強いのか弱いのか想像出来ない。途中で終結を使うと強制的に中断された記憶がある。
Adaptation
(Adaption ご指摘ありがとうございます)
- コスト:2(1) 種別:パワー レアリティ:レア
- スタンスを変更する度、カードを1枚ドローする。
はい壊れ。代わりに投入された猪突猛進も壊れだったのだが。
Flick
- コスト:1(0) 種別:アタック レアリティ:コモン
- 4ダメージを与える。Flickを1付与する。対象のFlickが3以上の場合、50ダメージを与える。
経絡秘孔の前身と思われる。ドローがよく回るデッキで連打すると強そう。50ダメージに憤怒・神聖の倍率が乗るかは不明。
男庭氏が企画したSlay the Spireアドベントカレンダー2021、21日目の記事投稿でした。
リワークされたカード達
Slay the Spire昔話のお時間その①。
β時代から続くバランス調整の過程でリワークの対象となった、かつては全く別モノだったカードを紹介します。現バージョンの攻略には無意味ですが、こんな歴史があったんだなあ、程度に思って貰えると幸いです。
自力で入手する事が叶わなかったカード画像は、公式パッチノート及びSlay the Spire攻略Wiki様より拝借しています。当記事で扱うコンテンツに関わる全ての権利はMegacrit様に帰属します。
アイアンクラッド
進化
- コスト:1 種別:パワー
- 負傷を山札に2枚加える。負傷をドローする度、1(2)枚ドローする。
負傷を混ぜる効果のおかげで自己完結しているが、アプグレしなければドロソとしては機能しない。
Weekly Patch 18: Paranormalにてリワーク。負傷を混ぜる効果は削除されたものの、全ての状態異常に反応してドローする効果に。かなり使い易くなったと言える。
無謀なる突進
- コスト:0 種別:アタック
- 9(12)ダメージを与える。自身に弱体1を付与する。
Weekly Patch 20: Immolateにてリワーク。使い方によっては状態異常シナジーを発揮し、メリットに転換出来る性能となった。
- コスト:1 種別:アタック
- 手札のカードを1枚選択し廃棄する。状態異常か呪いを選択した場合、敵全体に10(15)ダメージを与える。
発動条件が厳しすぎるアタック。選択廃棄というだけで一定の価値はあるのだが...。
Weekly Patch 20: Immolateにてリワーク。打って変わって特にシナジーを必要としない、1枚で最高峰のフロントロードを叩き出すアタックに。Act1で拾うと嬉しいカードNo.1。
狂戦士
- コスト:1(0) 種類:パワー
- 自身のHPが50%以下の場合、ターン開始時に追加でエナジーを得る。
Weekly Patch 32: Face Traderにてリワーク。当初はコスト1(0)、自身に弱体5付与という、今の性能が100倍マシに思える使い難さだった。度重なる強化を経て今の性能に。
同じく現在HPを参照して効果が発動するルーン十二面体というレリックが存在したが、あちらもウォッチャーの正式実装時に削除されてしまった。何か関係があるのかもしれない。
炎の吐息
- コスト:1(0) 種類:パワー
- ターン終了時、そのターン中にプレイしたアタックの数に等しいダメージを敵全体に与える。
初めてこのゲームを遊んだランで拾った思い出、それだけ。1ターンに5枚アタックを使ってやっと燃焼と同等という恐るべきダメージ効率の悪さ。
Character 4 Progress Report #1にてリワーク。セントリーズやスライムボスといった特定の強敵に対する強力なメタカードに。Act2以降は出力が遅すぎるイメージだが、やせ我慢を多用するタイプのデッキでは終盤のボス相手にもメインのダメージ源を担ってくれるかもしれない。
サイレント
スニーキーストライク
(当時:卑怯なる一撃/Underhanded Strike)
- コスト:使用不可 種類:アタック
- 使用不可。このカードが捨てられた時、ランダムな敵に7(10)ダメージを与える。
Weekly Patch 16: Back to Workにてリワーク。2コストで使用可能となり、条件を満たすと実質コスト0に。
リワーク当初はダメージ量が8(12)だった。⇒10(14)⇒12(16)と次第に強化され、今ではまあまあ強いアタックに。
フルアタック
- コスト:1 種類:アタック
- 敵全体に10(14)ダメージを与える。次のターン、引くカードが1枚減る。
ドロー減少はたとえ序盤でも無視する事が出来ない重いデメリット効果。メリットに転換出来そうなシナジーも特に思い当たらない。
Weekly Patch 17: Patched in the Faceにてリワーク。ドロー減少が削除され、使用時にランダムな手札を1枚捨てる効果となった。癖は強いものの、少なくとも序盤でデメリットとなる状況は少ない。積極的に拾っていける高性能なアタック。
死霊化
- コスト:3 種類:パワー
- スキルを使用する度、ランダムな敵に3(5)ダメージを与える。
今の性能を思うと考えられない弱さ...。メッタ斬りの方が幾分かマシに見える。
Weekly Patch 20: Immolateにてリワーク。毎ターン敏捷が減少するデバフと引き換えに、無形を3(4)得る効果となった。後に無形ターン数が2(3)へナーフされたが、当時はこのカードの強さが分からなかったのでどうでもよく感じていた思い出。今思うとやべぇな。
劇毒
- コスト:2 種類:スキル
- 対象に毒3(5)と脱力3(5)を付与する。
毒の数値が頼りない一方で、脱力は過剰気味というちぐはぐな性能。
Weekly Patch 21: Channel Lightningにてリワーク。数値が見直されると共に効果が全体に及ぶようになり、集団戦で頼れる1枚となった。使用後に廃棄される点も理に適っている。
死体爆破
- コスト:2 種類:アタック
- 敵から毒を全て取り除く。取り除いた毒の2(3)倍に等しいダメージを敵全体に与える。
一応アタック扱いらしい。ロマンを感じるが使い所は非常に限定される。敵に毒が付与されてなければ全く効果を為さない点は触媒と同様。
Weekly Patch 32: Face Traderにてリワークされ、今の性能へ。付与する毒の数値がそこそこ高い点がとても優秀。引いたターンに特に何も考えず撃てる今の方が断然使い易いだろう。
一撃必殺
- コスト:0 種類:アタック
- 手札に他のカードがない場合のみプレイ可能。16(21)ダメージを与える。
なんと、あのクラッシュよりも使用条件が重い。ディスカードを駆使すれば使えない事も無いかもしれないが、アセンション10以上ではやはりアセンダーの災厄の存在が大きい。
Weekly Patch 39: We Meet Again!にてリワーク。特にシナジーを要さない高コスパのアタック札として序盤では非常に頼りになる1枚となった。
ディフェクト
充電
(当時:節電/Conserve Battery)
- コスト:1 種類:パワー
- 8(11)ブロックを得る。余ったエナジーを次のターンへ持ち越す。
1ターン限りのアイスクリーム。当然使用したターンにエナジーを余らせなければ意味が無いが、それが可能な状況は限られるだろう。加速やダブルエナジーで過剰に生成したエナジーを次のターンへ持ち越す使い方が一応は考えられる。
Weekly Patch 28: The Ritualにてリワーク。次のターンに1エナジーを追加で得る効果へ変更。ブロック値が1下がったものの、エナジー差し引き0なのでサポートを特に必要とせず使い易い。
電気力学#1
- コスト:2 種類:パワー
- ライトニングは全ての敵を攻撃するようになる。敵が1体のみの場合、ライトニングは2回ずつ当たる。
最初に実装された電気力学。使用時にライトニングを生成する効果が無く、使い勝手の面で大幅に劣っていたと思われる。
一方アプグレ時に付加される効果は#1特有で、敵が単体であっても腐らない。しかも効果はスタックするらしく、スタック毎にライトニングの追加ヒット数が増えていく。その為にこのカードを何枚も積もうとは考え難いが...。
Weekly Patch 28: The Ritualにてリワークされ、#2へ。
電気力学#2
- コスト:2 種類:パワー
- 解放したライトニングは追加で1(2)回ヒットする。
解放した場合のみは流石に弱い...。
Weekly Patch 28: The Ritualにて更にリワークされ、現在の姿に。#1のライトニング全体化を受け継ぎ、使用時にライトニングを2(3)個生成する効果を付加。即座に仕事する点が本当に偉い、偉過ぎる。
- コスト:2(1) 種類:スキル
- すべてのオーブを解放する。解放したオーブ1つにつき、オーブスロットを1つ得る。廃棄
一目で分かる弱さ。コンデンサで良くない?
Weekly Patch 39: We Meet Again!にてリワーク。供物・アドレナリンのディフェクト版とも言える性能に。ひと手間必要だが立ち上がりの遅さをカバーしてくれる大変有用な1枚。
ブルズアイ
(当時:ロックオン/Lock On)
- コスト:1 種類:アタック
- 9(12)ダメージを与える。次の2ターンの間、ライトニングとダークはこの敵を狙う。
打点はまあまあ高いのでAct1で渋々取るアタック枠。しかし効果はオマケ。Act1エリート・ボス戦でほぼ無意味なのがなんとも言えない。(セントリーズに対してはアーティファクトで無効化される為)
Weekly Patch 39: We Meet Again!にてリワーク、その後何度か強化を重ねられ今の性能に。Act1で取りたいアタックとしては格段に強くなった。オーブ周りをスケールさせる構築ならば終盤戦でも活躍が見込める良カード。
再構成
- コスト:0 種類:スキル
- 山札の一番上から4(6)枚のカードを見る。その中から好きな枚数捨てる。
やっている事は占術と同じ。正直そこまで悪くなさそうに見えるが、当時は弱カード扱いされていた記憶。
ウォッチャー実装後、Character 4 Progress Report #8にてリワーク。オーブを捨て去った再構成ディフェクトという新機軸を生み出し、一躍大人気(?)カードに。
ウォッチャー
実装前のβ版にて急ペースでバランス調整が行われていた為、全ては把握し切れていない。観測した範囲で紹介する。
警戒
- コスト:2 種類:スキル
- 2(3)毎ドローする。平静スタンスに入る。
2コスト払ってドローしても...と誰もが思うだろう。
断食
- コスト:1 種類:パワー
- アーティファクトを2(3)得る。
走り書き
- コスト:0 種類:スキル
- カードを3(4)毎ドローする。このターン中、スキルを使用出来ない。
バトルトランスに匹敵するコスパのドローソースだが、デメリットが重い。現在と違い、使い切りではない。
涅槃
- コスト:1(0) 種類:パワー
- この戦闘中、カードを使用する度にそのカードをアップグレードする。
全知#1
- コスト:1(0) 種類:スキル
- 山札にあるカードの枚数分、占術を行う。廃棄
豪快な効果だが、強いかと言われるとよく分からん...。現在の走り書きの性能と比べると見劣りしてしまう。
全知#2
- コスト:1 種類:パワー
- 占術を行う度、追加で占術2(3)を行う。
かんしゃく
- コスト:1 種類:アタック
- 7(11)ダメージを与える。憤怒スタンスに入る。このターン中、憤怒スタンスを解除出来ない。
当時は噴火をアプグレしても2コスのままだった。憤怒スタンスへ入る事のリスクを重く設定しようとしていた意図が垣間見える。
瞑想
- コスト:1 種類:スキル
- カードを2(3)枚まで廃棄する。平静スタンスに入る。
複数枚を任意に選択して廃棄、しかも繰り返し使用可能というアイアンクラッド君も真っ青の圧縮効率。簡単に無限ループへ持ち込めてしまう為、当然のリワーク。
光輝#1
- コスト:1(0) 種類:スキル
- 手札を全て廃棄する。廃棄した枚数分、手札に奇跡を加える。
手札が眩しすぎる。デッキ圧縮の手段として使えなくもなさそう。
光輝#2
- コスト:X 種類:スキル
- X回分、3(4)HP回復する。エセリアル
エセリアルが付いている点が厄介で悪用し難そう。
光輝#3
- コスト:1 種類:アタック
- この戦闘中に移行したスタンスの種類の数に等しい回数分、8(10)ダメージを与える。
現在の性能に近づいた。このままでいい気がするんだけど、どう?
願い事#1
- コスト:1 種類:スキル
- 現在HPの25%を失う。次の内、1つを選択する。[筋力3(4)を得る。][25(30)ゴールドを得る。][毎ターン、プレートアーマーを3(4)得る。]
3つ目だけ書いてある事がおかしい。
願い事#2
- コスト:2 種類:スキル
- 次の内、1つを選択する。[筋力3(4)を得る。][25(30)ゴールドを得る。][毎ターン、プレートアーマーを2(3)得る。]
神人化
- コスト:3 種類:パワー
- プレートアーマーを9(12)得る。
プレートアーマー推しか?
揺れ動く手#1
- コスト:1 種類:スキル
- 平静状態の時、敵全体に脱力2(3)を与える。憤怒状態の時、敵全体に弱体2(3)を与える。
揺れ動く手#2
- コスト:1 種類:スキル
- このターン中にスタンスを変更する度、敵全体に脱力と弱体を1(2)ずつ与える。
飛び越え
- コスト:3 種類:アタック
- 無形1を得る。ターンを終了する。次のターンの開始時、選択した敵に15(20)ダメージを与える。
無形1と敵ターンスキップのどちらが強力かは比較が難しいが、敵が攻撃しないターンにも効果を発揮する点が勝り、現在の方が使い易くなっていると考える。
掌握した現実#1
- コスト:2(1) 種類:パワー
- スマイトか退避を選択する。毎ターン開始時、選択した方を1枚手札に加える。
掌握した現実#2
- コスト:2 種類:パワー
- ターン終了時、手札の枚数分5(8)ダメージを敵全体に与える。
ぶっ壊れレベルで強いと断言出来る。使用ターンに仕事する点が偉いし、数値も高い。
頂礼
- コスト:0 種類:スキル
- マントラ2(3)を得る。自身に弱体1を付与する。デッキに洞察を加える。
祈りの効果が一体となっている。ブロック生成は無し、マントラの数値も低い。そして弱体デバフ。マントラのコストも当時は重く考えられていたらしい。
男庭氏が企画したSlay the Spireアドベントカレンダー2021、20日目の記事投稿でした。