Slay the Spireのオタク

21世紀覇権ゲーム、Slay the Spireに心を囚われたオタクのブログ

【Slay the Spire】全キャラ全カードTier List

え!!Slay the SpireでTier Listを!?

Slay the Spireにおけるカードの強さを各個定量的に評価する、ましてやそれに基づいた最強☆カードランキングなるものを公表する事の無粋さは、熟達したプレイヤーほどよく理解している事だろう。獲得レリック、遊び方、アセンションレベル、そして何より評価者自身のプレイヤースキルによって、カードの価値はどのようにも変動するからだ。

初クリアを達成して間もない人、アセンションを昇っている最中の人、初めてアセンション20心臓撃破を達成した人、アセンション20心臓撃破を数多くこなしている人。カードの点数評価やランク付けがインターネットには無数に溢れているが、ゲームのやり込み度がバラバラ故に一貫性が皆無だ。そしてそれらは大抵、全くと言っていいほど参考にならない。

 

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ウォッチャーでA20H勝率95%を誇るMerl61氏が作成したTier Listだ。デッキ圧縮を最優先とし不要なカードを一切取得せず、最終的に無限ループを目指すプレイスタイルは界隈に新たな風を巻き起こした。彼はA20H12連勝を達成した一連のプレイの最中、”Basically Never”の中からピックしたカードはたった一度デウス・エクス・マキナのみ、それも非常に限定的な状況だったと語っている。理解が及ばず全く参考にならなかった。

 

誰もが同じスタートラインに立った状態で始まるAct1に限定するならば兎も角、ゲーム全編を通したカードの点数評価など無意味だと私は考えていた。しかし最近Twitterでよく流れてくる色々な人が作ったTier Listを眺めていてふと思った。自身の現在に至るまでの経験の蓄積から、カード1枚1枚への解釈を整理する手段としてTier Listを作ってみては面白いのではないか、と。

 

この試みでカード評価の軸とした要素は次の2つだ。いずれも100%経験に基づいている。

①. 勝利へ導いてくれるカードパワー

「このカードツエ~~~~!!!!!」と感じたプレイ中の貢献度。要は成功体験の濃度。限られた状況で勝利を決してくれるポテンシャルを秘めたカードはある程度大目に見ている部分がある。また、仕事を終えて後半戦で失速するカードの”足引っ張り”度は基本的にそれを加味した上でピックの判断を行っているので、余程のデメリット効果を持ち合わせていない限り減算はしない。

②. 有効に機能する状況の多さ

「このカードツエ~~~~!!!!!」と感じた頻度。把握出来ているシナジーの多さ。ピック率の高さと相関している。レアカードはそもそも出現率が低く、高価である上、ボス報酬では他の強力なカードと競合するので過小評価してしまっている所もある。

 

カードを高く評価するという事は、そのカードを戦略に組み込んだ勝利パターンが身に付いている事と言っていい。過大評価している可能性はあり得るが、今回の試みは正当な評価(正当ってなんだ?)では無くカードの理解度チェックが目的なので重要と捉えてはいない。

一方で低い評価を下すカードほど、有効に働くシチュエーションやシナジーを正確に把握し切れていない。A20H勝利を第一に目指すプレイングで、自分が引き出しに組み込めていないと感じるカードを下位のTierに集めている。特に最下層のFにはピックして強いと感じられた事が一度も無い、或いはそもそも能動的にピックした事が無く、経験が全く足りていない。

 

カード評価は評価者自身の経験量が介在する上、見る人の受け取り方も違うので、真似すれば誰でも勝てる!!!というような完璧なTier Listは存在しないし、目指すつもりもない。が、私自身が1枚1枚から感じ取るカードの価値を見つめ直すきっかけにはなる筈だ、と考えた訳である。

以上、大層な免罪符を用意した所でTier Listぶちまけたい欲を発散するのであった。最近気に入ってるカードや評価が変わったカード、一般的に評価が分かれるカード等は掻い摘んで考えを書いていく。

決して鵜呑みにしないでいただきたい。

 

Ironclad / アイアンクラッド

同列では基本的に左ほど評価が高いが曖昧な部分もあり。

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・セカンドウィンド(A)

デッキの圧縮効率は鬼火に次ぎ、こちらは1コスで大量のブロックが得られる。ループ狙いで無くても、やせ我慢等で大量に生成した状態異常を進化+で引き込み、このカードで燃やすというブロック生成手段が心臓戦含め大体通用する。手札枚数を参照するので焦熱+やバトルトランスのようなドローソース、レリックは懐中時計と相性が良い。(これは鬼火も同様)

瀉血(B)

エナジー供給量が増えて使い勝手が大幅に向上した。供物、焦熱、バトルトランス等のドローソースと併用してデッキをぶん回すツールとして活用出来る。同じく強化された破裂のトリガーとしても有用。

・パーフェクトストライク(C)

劣化大虐殺と言われればそれまでだが、単発高火力でAct1~Act2道中を支えてくれる1枚。特に4エナ確保したAct2道中では非常に頼りになり、後半戦を見据えたギミックの確保を早めてくれる。ストライクの削除が進むほどダメージ量が悲しくなってゆくが、序中盤に稼いだリードで強力なデッキを組む事が出来れば十分に仕事をしたと言える。

ヘッドバット(D)

強力なカードを使い回すツールとして有用なのはその通りだが、このカード自体のドローに1枚、プレイしたならば2枚分、キーカードを掘り当てるまでのドロー枚数が遠くなる点には注意が必要。供物やバトルトランスを複数枚確保出来ている時等、セットアップの速度に余程自身が無い限りはピックしたいと思わない。このカードのおかげで勝てたと感じる事も少ない。

 

Silent / サイレント

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・先読み(A)

今一番アツいカード。サイレントで勝利したプレイ直近10回の内、7回はこのカードがデッキに組み込まれていて、デッキの回りを補助し、壊れムーブを生み出す最重要パーツを担っていた。強力なドローソースであり自然にピックし易いアクロバットイカサマと相性が良く、併用する事でデッキをぐるぐる回しつつ毎ターン先読みを使うといった動きが強力。ドローを十分に確保出来ている必要があるが中盤以降デッキを壊れの域にまで導いてくれる、このゲームでは重要なWin moreカードだ。

・有毒ガス(B)

着実にスケールするダメージ源として昔はAct1で見かけたら即ピック&UGしていたが、Act2の雑魚&エリートを相手にした時のスケールの遅さに気付いてから以前ほど脳死で取らなくなった。対ボス用火力に悩むデッキには大変有用。

・グランドフィナーレ(D)

極稀に、カード報酬画面でこのカードが眩しく輝いて見える瞬間がある、そんな弾けた星のようなキラメキを求めて私は今日も塔を登り続ける。しかしお前の評価は・・・Dだ。先にこのカードをピックしてデッキを寄せていく、そんなプレイングが通用するほどこのゲームは甘くないので私はやらない。

・セットアップ(E)

過剰すぎるほどにドローが充実しているデッキで面白い活躍をしてくれるイメージは湧いている...のだが今の所プレイに反映出来た事は無い。ポテンシャルは感じている。

 

Defect / ディフェクト

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核分裂(S)

ドローとエナジー補助を同時に行う供物やアドレナリンが超強力カードとされているこのゲームで、このカードはなんと同時にダメージやブロックも生み出せてしまう。使うターンの強さが段違いなのでUGは最優先。このカード自体のバリューを高める為、また失ったオーブを早急に再展開する為にもオーブ生成手段を数多く確保していきたい。寒気+と冷静沈着+がベストパートナー。

・効率化(C)

序盤にピックするアタック筆頭だが、なんだかんだで終盤戦もメインのダメージ源を担っている事が多い。ビームセルによる弱体込みで30点、反響して60点。微妙かもしれないがオーブ管理が繊細なディフェクトは案外こういう火力の出し方も大事だと最近感じてる。

メテオストライク(C)

撃てれば強いと言うが、ただ撃つだけではそのターン大層な準備をして25(30)ダメージを出すだけのカードでしかない。生み出したプラズマを即座に解放してエナジーを再生成しつつ、ドローで更に展開する動きが出来てこそ、このカードの真価が発揮される。エナジー補助、オーブ生成、ドローソースの全てが十分に揃っている状況のこのカードは滅茶苦茶強いが、グランドフィナーレ同様、先ピックから全て揃えていくのはあまりにも無謀。撃つ事だけが目標にならないように。プラズマ解放とドローを同時に行える冷静沈着+との相性が良い。

・スクレイプ(F)

変化から出たプレイで凍った目と併用して目つぶしを引き込む、要らないカードをデッキトップから落とすといった動きが出来た時はまあまあ便利だった。最近Terrence氏が用心と組み合わせていたプレイ(動画)も面白かった。が、やはりキーカードを落とした時が致命的なので、一瞬で負けの要因になり兼ねない不安定なこのカードをピックする勇気が私には無い。

 

Watcher / ウォッチャー

先にお見せしたように、とんでもないプレイヤーによるとんでもないリストが発表されてしまったので自信を失っている。

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・関節破壊(C)

貴重な弱体付与手段。憤怒&神聖状態によるアタック倍率が更に加速する。自然に繋げられる冒涜との相性は抜群。処刑を撃たれる前にチャンプを倒し切りたい時、タイムイーターに回復を挟ませたくない時にこのカードがあると安心。(ウォッチャーならどうにでもなりそうだが...)拒絶や不動心を引けず、憤怒or神聖からのぶん殴りを主なブロック源としている時に弱体維持が重要となる事もある。

・戦いの賛歌(E)

このキャラでA20Hに挑戦し始めたばかりで全然勝てていなかった頃、初勝利から数えて8勝目くらいまでは、全ての勝ちデッキにこのカードが入っていた記憶がある。今ではこのカードに頼らずとも十分にダメージを出せる事に気付いて滅多に取らなくなってしまった。UGしないと効果を発揮するのが遅すぎて使い物にならないクセに、初動が何より肝心なウォッチャーで一枚分の初期手札圧迫が後半になるほど重く響いてくる。

 

終わりに

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今年1月から付けている記録によると、私のA20H勝率は(最強キャラであるウォッチャーを除いて)大体5割弱といったところである。かつて目標としていたJorbs氏やTerrence氏らを始めとした最上位勢が当時40~50%程だったので、その域にまで到達する事は出来たと言えるが、彼ら自身も成長を続け今もなお私の遠く先を走り続けている。このゲームに関して私の比にならない経験量を蓄積している彼らならば、私が気付きもしないカードの価値を正確に把握し、デッキ構築に反映する事が出来ているのだろう。

今回の試みにより、私の現時点でのプレイヤースキルを以て、勝利パターンに組み込むことが出来ているカードと、経験が足らず理解が及んでいないカードを整理して分析する事が出来た。Tier Listを作ってみる勇気があるならば皆にも試してみて欲しい。